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八州狩り ~夏目影二郎 1~


「八州狩り」 佐伯泰英 著 光文社文庫

夏目瑛二郎は、旗本三千二百石の常盤豊後守秀信と浅草
の料理茶屋嵐山の娘みつとの間に生まれた。
父秀信は常盤家に婿養子として入り本妻がいて、瑛二郎は
妾の子だった。夏目は父の旧姓。
みつがはやり病で亡くなり、一旦は父のいる常盤家に入る
瑛二郎だったが、本妻やその子供と折り合いが悪く、結局
は家を飛び出して無頼の道へと踏み込んでゆく。
その後、将来を誓い合った女郎が騙されて香具師に身請け
され、絶望の中で自ら命を断つ。
江戸の三大道場の一つ、鏡新明智流で凄腕となった瑛二
郎は香具師を斬殺する。
絶望。確執。憎しみ。悲しみ。後悔。
物語の始まりは悲しいものでした。本名瑛二郎、その後自ら
影二郎と名乗る夏目影二郎は遠島送りになるところを、父の
力で回避しますが、ある依頼を受けることになります。
それが終わるまで、江戸の地を踏むことはならない…。

影二郎の背負っているものがあまりに重くて、この人の剣は
いったい、どんなものだろうと怖々としていました。
やはり、斬るためのものなのでそれを使う人となりが投影さ
れて物語の全体を支配してしまうんですね。
特に影二郎の場合は生まれながらに背負った生い立ちが物
語に深く影響しています。
夜明け前の闇のような暗さからすーっと明るさを感じたのは、
旅の途中、川に流されている子犬を助け懐に入れるあたり。
川に流されていた子犬あかに影二郎は「大人の事情で翻弄
される自分」を見てしまったとも言えるかもしれません。
はたまた、優しさか。

江戸末期が舞台の小説で、何百年にも渡った徳川幕府にも
ほころびがあちらこちらに見られるようになります。
弱体化が、不正を招き、飢饉などの天災が弱い者へ最後の
一撃を与える。
そんな時代背景に関連するミステリを影二郎が旅しながら解
決へと導いていきます。
国定忠治と二宮金次郎など聞いた名前が出てくるのも、面白
い一面です。

このシリーズはあと6巻続きます。
実はこの「八州狩り」は発刊年が新しいのですが、ここから読
むほうがその後の物語が読みやすくなるでしょう。
読み応えのある一冊ですが、面白いので続けて次巻「代官狩
り」も手にしてすでに読了しています。




シリーズはこの後「破牢狩り」、「妖怪狩り」、「百鬼狩り」、
「下忍狩り」、「五家狩り」と続きます。

うー。洋書が読めなくなる(笑)

【2009/03/16 00:01】 雫父の本棚 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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