
ISBN:0375831002 YL7.0〜7.5 127,160words(概算)
画像左:ハードカバー 二の腕シェイプアップに最適。
画像右:PB 良い子の皆さんはこちらにしましょう。
家族を失ったLiesel Memingerはミュンヘン郊外の夫婦、
養父Hans Hubermannと養母Rosaの元に引き取られる。
読み書きができない少女が手に持っていたものは拾った
一冊の本だった。
ナチスドイツ政権下のあるドイツ人家族を舞台にした
物語で主人公Lieselが9歳から物語りは始まります。
英語はYAものなので難しいものではありませんが物語
の設定上、読みにくさを感じる人もいるでしょう。
※ここからネタバレありなのでご注意を。
Hansは読み聞かせから始め、次第にLieselは読むことや書
くことができるようになる。
決して楽ではない生活の中で、Lieselは友人Rudyと色々な
ものを盗むが、とうとう家の仕事の得意先である市長の屋
敷から本を盗み出してしまう。
話は遡り、第一次世界大戦でHansは命を助けられる。
その恩人の息子MaxがHansを訪ねてきたのだ。ユダヤ人の
Maxを匿うことは大きなリスクだが、家族は彼を自宅の地下
に匿うことにする。
病で倒れたMaxのそばで本を読み聞かせるLieselとMaxは親
しくなっていく。
更に戦況が悪化しユダヤ人迫害も熾烈になる。このままMax
を匿い続けることは難しくなる。
そしてMaxも人々が空襲を避けるために避難している間に、
それまでLieselが伝えてくれていた外の風景、夜空の星を
眺めてしまったのだ。
限界が来ている。別れが近づいていたのだ。
Maxは姿を消す。
と、ここまであらすじをざっと書けるまでは良かったので
すが肝心な感想が難しかったのです。
何度も書き直していましたが、もう力尽きそうです。
メモのままでお見苦しいですが、ご容赦願います。
読み書きができないLieselはPapaがベッドの脇で本を読み
聞かせる時間を楽しみにしていた。
本と言葉で埋め尽くされた頁は彼女にとって幸せの場所だ。
だから彼女は本を読む。
自分が本に癒されたように、哀しみや恐怖に怯える人々に
彼女は本を読む。その力はMaxは病から命をとりとめ、空襲
に怯えた人々は静まり、戦地に息子を送り出した婦人は現実
からひと時、本の世界に没入できる。
本と言葉なくしてこの物語は成り立たない。
Lieselが本により生きる力を、喜びを得た一方でこの国で
は言葉を巧みに使い、多くの人々を悲劇へと導いた男がい
た。言葉は受け止める人間に委ねられているのだ。
良くも悪くも、それは自分の心に投影される。
第二次世界大戦下のドイツ国民。
ドイツに住む他民族ではない人々。ドイツ人でありながら
狂気の男に翻弄される国で生活する人々の姿を描いた作品
が他にあったかというと思い当たらない。
この物語はとても面白い視点からその当時のドイツを描い
ている。
この国の人々の姿は今、この世の中で、この時にもどこかで
争いに人生を左右されている人なのだ。
この物語の語り手と装丁。
最初から読んでいくと、少しずつ誰なのかがわかる。
俯瞰しているように物語が見える。この語り手は良い。
この物語には欠かせない。Lieselともう一人の主人公だ。
表紙のドミノを倒そうとしている手は彼なのか。
それともあの男なのだろうか。
ドミノはいったい何なのか。列を作っているドミノは町
を行列になって歩いていたユダヤ人なのか。
それとも戦争によって命を失った人々なのだろうか。
この男は何を成し遂げようとしたのだろうか。
また絶望感がLieselを襲う。
楽しかった本や言葉さえ、今ではそんな意味を持たない。
家族や友人、大切な人がいたからこそ輝いていたのだ。
辛い。"The Kite Runner"を読んでいたときと全く同じだ。
いつの間にか、物語の絶望感が自分の気持ちと重なって
しまいどうしようもなくなる。
何のこっちゃ、と思われても仕方がないほどあれこれ
まとまらないのです。゜゚(>ヘ<)゚ ゜。
普通の人々の生活の中に起きることなので、楽しいこと
も面白いこともあります。それが少しずつ侵されていく
様子を静観している語り手がいることで、私は俯瞰図を
見ているような感じで読んでいました。
英語だけのことを言ったら、総語数も難しさもハリポタ
より読みやすいと思います。あとはこの本を、この時代
を読もうと思う気持によるでしょう。
読み終えてというよりも、記事をUPできそうでホッとし
ています。
ナチス政権下の話でもっとやさしい英語の児童書といえ
ばこちら。

表紙が怖いけど、内容はもっと恐ろしいです。
それでも読んで良かったと思う秀作です。
さて、この"The Book Thief"があまりにも重たいので
(内容ではなくて重量です)
通勤に持ち出したのが同じ第二次世界大戦下の物語。
舞台はアメリカです。

SSSのPBの掲示板でまつかわ1971さんがスレッドされ
ていて、私も読んでみようとポチっていました。
また読み返して少し修正するかもしれませんが、もう
かれこれ累計すると7時間以上かかっている記事なの
です。今までで一番苦労しました(・_・;)
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